そう言い続けてる。
そして、放課後。
下校しようと学校の下駄箱に行くと、江口さんと翔太がいた。
あたしは、慌てて隠れてしまった。
「三津谷先輩」
「ん?」
「あたし、三津谷先輩のこと好きなんです。恋愛感情なんです」
「っ」
「あたしと付き合ってくれませんか?」
「えっと」
その時、
「大神さん、何してるの?」
「三津谷もいるじゃん」
という、有村さんと鈴村くんの声。
「え」
「しょ、翔太」
「美樹…さっきの聞い…」
「えっと…あ、あたし、帰るね」
「ちょっ」
あたしは、急いで、靴を履き替えて、逃げ出してしまった。
あたしは、わけが分からないままずっと走り続け気がついたら家の中にいた。
江口さんは、ずっと翔太のことが好きだったんだ。好きで好きで。やっと近づけて『自分』をアピールして、翔太が好きになってくれるように。なのに、あたしは、友達のままずっと翔太の隣にいる。
「あたしは翔太のそばにいる価値はないのではないだろうか。友達なら隣にいる必要もないのではないだろうか」
そう思ったら1つの決断に出た。
「翔太と今の生活を終わりにしよう」
そう決意したものの、最近、翔太となかなか一緒になることが少ない。理由は、江口さんと一緒に遊んだり、ご飯を食べたりしているらしい。らしいというのも、『今日の夜ご飯いらない』『明日、土曜だから、今日帰らない』