そして、日曜日。
有村の家がビビった。
まさか、有村がお嬢様だったとは。
まぁ、ここも話しは、はっしょるが、有村のお父さんびっくりした。
でも、鈴村は凄かった。あの剣幕と怒りよう。豪邸のお父さんに『おっさん』呼ばわりしてたし。
1番怖かったのは、有村のお父さんのキャラの変わりよう。アレはかなりビビったし、俺、声すら出なかった。
で、有村と鈴村がホントに付き合い始めたのだと思ったのはあのことを見てからだった。
あのこととは、俺は、美樹と保健室で話しをして、時間だからと廊下を歩いていると、鈴村と会い話しながら歩いていると有村が、違うクラスの男子と歩いているのを見かけて、後を付けると、
「有村さんのことずっと好きでした」
「え」
「僕と付き合ってください」
告ってる現場を見てしまった。
「お、おい、鈴村…有村が」
慌てていると、
「ちょっと行ってくる」
そう言った、鈴村。
「行ってくるって、ちょっと待てよ」
と小声で話しかけても無駄に終わり。
「おい」
と鈴村。
「鈴村くん」
「お前誰だ?」
「有村の言葉、聞いてなかったのかよ。鈴村だ。鈴村隼人」
「その鈴村くんがなんの用事?」
「有村と付き合ってるんだ」
「あ、有村さんそうなの?」
「うん」
「そっか」
「あ、あの、好きになってくれてありがと」
「はいよ」
そう言ってその人は出て行った。
「鈴村くん、あたし達付き合ってたの?」