「そうですよね」
と、そんなことを話していると
「お前に結婚相手を決めることなど許されない」
という言葉。
「お、お父様」
「お前は、許婚がいる。お前がすべきことは、あんなレベルの低い高校に入学をさせてしまったが、大学は私の決めた大学へ行きなさい。そして、大学院にも行ってもらう。こんなバカなヤツらと勉強をしてる暇があるなら、家庭教師と塾とお稽古を増やすからな。お前は当主になるのだ。ホントは男がよかったのだが。女だと分かった時点で諦めている。この家に産まれたからには恥をかかないように。いいな?」
「…ちょ、待った」
「口答えをするな!!!返事をしなさい」
「……」
「おい」
「…はい」
「それでよし。あ、お友達の方々はゆっくりしていってね。アレはバカでどうしようもないヤツだが」
そう言って、お父さんはどこかへ行こうとした時。
「おっさん、ちょっと待てよ」
と言う声。
「鈴村くん」
「有村は、頭いいよ!!!学年順位だって、1位なんだ、トップだ。それから、娘さんのことを「アレ」とか「おい」とかで呼ぶなよ」
「うるさい。お前には、関係ないことだ」
「あるよ!!!関係ありまくりだ!!!」
「はっ!?なんだと!!!」
「有村とはもぅ友達なんだ!!!友達があんなこと言われて黙ってられるかよ」
「どうせ、表面上の友達のクセに」
「んなことねぇよ」
「…」
「表面上の友達なら、勉強会なんて開かねぇよ」