「大神!!!」
という先生の声。
それから、帰ってもいいという先生の許可をもらった。
美樹ちゃんを保健室で待たせて、俺は教室へと走って、ガラガラと教室のドアを開けるとクラスのみんなは俺に注目した。だが、それも一瞬だった。
「はぁはぁはぁ」
「三津谷お帰り。次の授業…」
「わり…帰るわ。事情は必ず話すから」
「また、美樹ちゃん偉い目にあったのか?」
「そんなとこ」
「お大事な」
俺は帰ろうとしたその時、
「三津谷くん、ルーズリーフでいいなら今日の授業全部書くけど?」
「そうしてくれると助かる」
「あたしと鈴村くんに任せて」
「なぜ俺も入ってる」
「三津谷くんと友達なんでしょ?」
「まぁ」
「友達なら困ってる時はお互い様だよ」
「そうだな。そういうことだから、美樹ちゃんお大事に」
「俺、いい友達持ったな」
それだけ言うと美樹ちゃんの元へと向かった。
そして、保健室で話していると『美樹』と呼んでもいいという許可をもらい「よし」と言ってしまい美樹に「なにが?」と聞かれてしまった。「なんでもねぇよ」と誤魔化したものの俺の中では…1歩前進したことに喜びを感じていた。
学校帰りにスーパーに寄り家に帰った。
俺は、美樹ちゃんが心配でいろいろ言ったものの
「『美樹には俺がついてる。どんだけ汚れても美樹はキレイだから』と言ってくれただけで十分だから」と言われてしまった。それを言われたら俺は納得するしかなかった。