キーンコーンカーンコーンという予鈴が鳴った。予鈴だと言うのに、次の休み時間に美樹ちゃんに会えると思うだけで顔がニヤニヤしてしまう。とその時ガラガラとドアが開いた。そこにいたのは担任ではなく副担任がいた。
「三津谷‼」
といきなり俺の名前を呼んだ。すると、教室がザワザワした。
「三津谷なんかやったのか?」
「鈴村、俺は何もしてない。てか、それを言うと俺がホントに何かしたみたいな空気になるじゃねぇか」
「じゃ、なんで呼ばれてるんだ」
「俺が知りてーよ」
「あのさ、三津谷くん、鈴村くんと言い合っててもしょうがないと思う。とりあえず行って来たら?」
と、俺の隣の席の人。
「そうだな。えっと、名前…」
「有村だから」
「ごめん。有村。ちょっと行って来るわ。それと迷惑をかけるが、鈴村は俺の、有村は美樹ちゃんのノートお願いできる?報酬は購買のパンと飲み物」
「約束守れよ」
「約束ね。あ、それから、美樹ちゃん紹介してよ」
「俺も」
「有村はいいけど。鈴村はな~」
「おい」
「ウソウソ。紹介するよ」
それだけ言うと、俺は副担任の所へ行った。
副担任は、
「大神がいなくなった」
「は?」
「だから、大神がいない。スマホは保健室にあったんだが、特別支援学級にも保健室も。で、もしかしたらと思って教室に来てみたんだが、いないか?」
「いないから」
「それに、特別支援学級の先生もいないんだ」
「まさか、その先生と」
「多分一緒」