ドアの方に向かって一直線に向かって走った。が、それはダメだった。なぜなら先生はあたしの腕を掴んで閉まったから。
「美樹ちゃん、特別教室に行こうか。あ、もしくはあの教室に行く?」
「あの教室って…」
「美樹ちゃんがいじめられてた教室」
「…っ」
「なんで知ってるの?って言う顔だね。美樹ちゃんその顔いいよ。ガタガタと震えた顔」
「翔太、助け…て」
そう言ってスマホをポッケから取り出した。
「翔太くんね。助けに来ないよ」
「翔太に何して…」
「何もしてないよ。理由としては、授業が始まるから、かな。さ、そのスマホこの机に置いて」
「っ」
あたしは言われた通りスマホを机に置いた。
「さて、教室に行くか」
「うぅ」
「来なきゃクラスのみんなに美樹ちゃんが来てるのバラしてもいいんだよ」
「っ」
「ありもしない噂だって流せる」
「先生がどうやって噂を…」
「この学校の裏サイトって分かる?」
「裏サイト?」
「そうそう。悪口とか書かれてるサイト」
「っ」
「そこに書き込めばそれは、たちまち学校中の噂になるね」
「っ」
「どうする?」
「行くか行かないかはキミ次第だけど」
「行きます」
「偉いね。いい子だよ」
そういうと先生はあたしをアノ教室に連れ出した。そして、アノ教室に着いたと思ったら先生はあたしの手首を力づく中に引き釣りこんだ。女のあたしなんか勝てもしなかった。
とその時。キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴った。
「鐘、鳴ったね」
「予鈴…?」
「どっちだろうが関係ない」