笑顔が可愛い、優しい、努力家、聞き上手、根がしっかりしてる、ホントは寂しがり屋、頑張り屋…そんな美樹ちゃんのことが。
俺はハッとした。
美樹ちゃんのことが好きなんだ。
好きか。
友達感覚で?恋愛感覚で?人間として?分からぬ…。
そんなモヤモヤした気持ちが解けないまま放課後になり帰宅した。
「ただいまーって、おわっ。な、何してんだ?」
「あ、おかえり。何してるって明日から学校に行こうかと思って制服を着てみた…」
「大丈夫なの?」
「と、言っても、クラスには行かないけど」
「た、退学するのか?」
俺は、美樹ちゃんと登校したいし同じ学校に居たいんだけど。
「退学はしないよ」
「なんだ。びっくりした」
「あたしね、特別支援学級に行くことになって」
「なんだ、その特別支援学級とは」
「まぁ、少人数のクラス」
「クラスのみんな心配してたぞ。特に鈴村」
「鈴村、鈴村…あ〜、話したことはないけど陰でクラスのことやってくれてた子か。その子ホントに優しいんだ。クラスにある花の花瓶の水入れ替えたり、あたしがやる予定だったノートを配るのとかやってくれたり」
「へ、へぇ」
俺は、少し戸惑った。だって、コイツが他の…しかも男の人のことを話すなんてことなかったから。かなりびっくりもしたしなんか変な気持ちになった。なんていうか、俺だけになついてたペットが他の人にとられた的な心がポカンと穴が開いた感じなのと美樹ちゃんがどことなく現れた