「花音、話ってなに?」
「太樹、わたしね、学校やめることにした」
「え、でも、保育士は?」
「うん、よう考えたの、そのほかに自分にやることがあるんじゃないかって、それをしてからわたしは自分の夢に向かっていく」
「なんか、することがあんの?」
「まぁ、ね」
実はこの時はもう、わたしの中でカウントダウンが始まっていたんだ
2日前、病院での検診にて
「花音ちゃん、今から大事な話をするからよく聞いて」
いつも聞いてるよちゃんと、それに、言われることなんて何と無く想像がつく
「余命を宣告する」
うん、わかってた。
「それは、わたしが無理に学校に通ってたからですか?母に、反対されたのも、母がこの事実を知ってたからですか?」
「そういうことになる、」
「だったらわたしすぐに学校なんてやめてた。なのにどうして、どうしてすぐに教えてくれなかったんですか」
「お母さんに頼まれてたんだ、娘にはまだ言わないでほしいと、花音ちゃん、夢があるそうだね、その夢を諦めて欲しくなかったんだって」
「そんなの、お母さんの勝手ですよ。本人の、わたしの気持ちは無視するんですか、そんなのあんまりですよ」
わたしは泣きじゃくった。この日どうやって家に帰ったかなんて覚えてないし、お母さんを責めることなんてできなかった。
3年
わたしの余命
あの人には、太樹には知られちゃいけない。
絶対に、言っちゃダメだ。そう思いながら日々を過ごした。1日1日恐怖と戦いながら…
「…のん、かのん!」
「え、」
「どうした、ぼーっとして、具合悪い?」
「全然!平気!」
この三年をこの人の前では明るく過ごしたかったんだ。
「ならよかった」
「花音が決めたことなら、俺は反対しない。それに、花音がしたいこと応援するから。」
「ありがとう、太樹!」
「付き合わないの?」決まってそう言われる。
本当に付き合ってないのがおかしいみたいだ。
でもこのままでいい。ずっとこのまま時が止まればいい
「ん〜、ん、まぶしっ、あ!学校!!!……………あ、そうだ、やめたんだ」
ボスッ
そのままベッドに潜り込んだ、することがない、お母さんも仕事で、わたし1人になった。
プループルル
家の電話がなった