「 .. 聞き方間違えたかな。




私の事、異性として好き ? 」







その言葉にすぐ応えることが出来ていたら、問題は無かったと思う。いや、問題無かった。

だが、直人はその質問に応える事が出来なかった。言葉に詰まってしまったのだ。





「 やっぱり .. 。 」






結は言葉に詰まる直人を見て溜息をついた。





「 ごめん。 」



そんな結を見て直人はその一言しか言えなかった。


彼女の事が好きなのは事実だ。
だが、異性として好きかと言われれば答える事ができない。



それは、結を異性として見ていなかったからだ。





「 私達、 別れよっか。 」





結は笑顔でそう言った。





「 異性として好かれてないのに


付き合ってるとか嫌だな。私 ..






っていうのはこじつけで、


実は他に好きな人できたんだよね!




だからさ、別れよ。 」







結はその言葉を残して逃げるようにここから去っていった。





その時、気が付いた。



変わっていないのは自分だけなんだと。