-ドンッ

『すみません!』


急いで謝る私。


「夏祭りに一人でどうしたの?許してあげる代わりに俺と一緒に回ろうよ!」


『ごめんなさい。私今から用事があって...』


「そんなこと言わずに行こうよ」


『いたっ』


女の私が男の人の力にかなうはずもなく、どんどん引きずられていく


(誰か助けてっ)


心の中でそう叫ぶが周りの人たちは祭りに夢中で私に気付いてくれない


そのうち、どんどんお祭りの会場から離れていき、人気のない暗いところまできた


『や、やめてください!』


「この場所は人が来ないことで有名なんだよ。」


ニヤニヤと笑っている男の人を見て、背筋がどんどん凍っていくのがわかった。