「なっ!?」

あたしは耳を押さえて、相馬くんから勢い良く離れた。


「くすっ。その反応好きだなあ、俺」
「そんなとこ好きにならなくていい!ってか、本気で言ってるの?き、きききキスとか……」
「俺はいつでも本気だけど?」

相馬くんは不敵に笑いながら、またあたしに近付いてくる。



「ちょ、まっ……」
「無理、待たない。だって、好きなんだもん」
「えっ………」


いつもいつも、相馬くんは行動が急で、どうしたらいいか困ってしまう。

だけど、嫌じゃない。
全然嫌じゃない。


「……目、瞑って」

相馬くんの瞳が真剣にあたしを捉え、さっきまでのおちゃらけた雰囲気は一転して淡いピンク色になった。


あたしはそっと目を瞑る。