心臓がバクバクしてる。

相馬くんとの距離が、どんどん近くなっていく。



あと二センチほど、という所で、あたしはこの恥ずかしさに耐え切れなくなって、両手を振った。


「やっぱ、無理!!」

すると、バランスを崩してしまい、あたしは後ろに倒れた。


「うわっ」

同時に、相馬くんも倒れる。




「……ってて………っ!!!」


倒れる瞬間に瞑った目を開けると、目の前に相馬くんの顔があった。

相馬くんは床に手をつき、あたしの上に馬乗りになるような状態でいる。


顔は、ポッキーゲームをしていたため、とても近い。



「相馬………っ!?」


離れて、と言う前に、相馬くんが残り二センチの唇の距離を詰めてきて、唇が重なった。