「ごめん、お待たせー」

相馬くんが、大量のお菓子と飲み物を持って部屋に戻ってきた。


「うわ、いっぱいある……」

そのお菓子の量に、少し顔を引きつらせる。


「でしょでしょ。コインチョコ、たけのこの里、きのこの山、ブラックサンダー、ポッキー、トッポ!あと、双葉が残した板チョコ!!」
「うわー、見事にチョコばっか」

さすがバレンタイン。
そう思いながら、あたしはきのこの山を手に取った。


「おっ、純香ちゃんはきのこの山派か〜」
「相馬くんは違うの?」
「いや、俺もきのこの山派!双葉がたけのこの里派なんだよ」
「へえ、そうなんだ」

そんな風に他愛のない話をしながら、あたし達はお菓子を食べた。


「なあ、何する?」
「んー、何しようか?」
「あっ、トランプしよーぜ!トランプ!」
「えっ、二人で?」