「ちなみにさ、どうして札幌出身の嬢を探していたの?まさか、同級生とヤリたかったの?」
どうでもいいが、聞いてみたい。すると太郎は「ま、それもあるけど。男のロマンさ。」
とつまらない返答をしてきた。興味本位でやってきたものの、コイツと深く関わりたくはない。
冷蔵庫から、缶ビールを取り出しよくわからない乾杯を済ますと、太郎は矢継ぎ早に身の上話を始めた。都内の一流私大を出て、夢であった映画製作会社に入社するも、慣れない体育会系気質に嫌気が差し、10ヶ月で退職したらしい。その後、水商売や派遣社員を転々とし、今は時折肉体労働をして日銭を稼いでいるという。
「ま、典型的な没落物語だな。ローリング・ストーンズよ。で、オマエは?」
柄にもない、オラオラ口調になんとなく腹が立った。キャラじゃないし、それでも水商売をやってた口か。アタシは矢継ぎ早に自分の、「その後」を語ると、ビールをゴクリし、足早に「さよなら」を告げて玄関へと向かった。長々と思い出話を語るつもりはない。だいいち、ほとんど印象にないオトコなのだから。
どうでもいいが、聞いてみたい。すると太郎は「ま、それもあるけど。男のロマンさ。」
とつまらない返答をしてきた。興味本位でやってきたものの、コイツと深く関わりたくはない。
冷蔵庫から、缶ビールを取り出しよくわからない乾杯を済ますと、太郎は矢継ぎ早に身の上話を始めた。都内の一流私大を出て、夢であった映画製作会社に入社するも、慣れない体育会系気質に嫌気が差し、10ヶ月で退職したらしい。その後、水商売や派遣社員を転々とし、今は時折肉体労働をして日銭を稼いでいるという。
「ま、典型的な没落物語だな。ローリング・ストーンズよ。で、オマエは?」
柄にもない、オラオラ口調になんとなく腹が立った。キャラじゃないし、それでも水商売をやってた口か。アタシは矢継ぎ早に自分の、「その後」を語ると、ビールをゴクリし、足早に「さよなら」を告げて玄関へと向かった。長々と思い出話を語るつもりはない。だいいち、ほとんど印象にないオトコなのだから。