「僕は、いつの間にか作ることが出来なくなったいったんだ。一体どうしちゃったんだろう。あれだけ、楽しかったのに。どれをとっても楽しいことしか思い浮かばないのに、新しいものを作ろうとすると、しんどくなってしまうんだ。苦しくて苦しくて。思い浮かんでも僕の手から離れていってしまうんだ」

男の目からは、大粒の涙が溢れて、地面を濡らしていきます。

「もう僕は、ダメなのかな。作ることが出来ないのかな。このまま作ることを諦めてこの世界から消えていくのかな。どうしたらいいのかな」

涙は止まることなく、男の頬に流れていきます。
でも、少女は可哀想だとは思いませんでした。

「あなたの勝手にすればいいんだわ」

少女は、男に冷たい言葉を投げました。
それによって、さらに男は泣いてしまいました。少女は、構わずに言葉を続けます。