昼休み。

コンビニで昼食を買ってきたまやはビルの外に出て、買ってきた昼食を食べていた。

「今日は副社長と一緒じゃなかったですね」

今日は味噌ラーメンを選んだ倉坂がまやに話しかけてきた。

自分が誘った訳じゃないのだが、こうして彼女と一緒に昼食を食べることが定番と化していた。

「それはそうじゃないですか。

向こうだって仕事があるんですから、常に私に構っていると言う訳には行かないんですよ」

まやは言い返すと、梅干しのおにぎりを口に入れるとペットボトルの緑茶を口に含んだ。

「そう言い切っているわりには寂しいんじゃないですか？」

そんなことを言ってきた倉坂に、まやは緑茶を吹き出しそうになった。

「な、何をおっしゃっているのですか…」

（構われるのが嫌やから、いつもよりも早起きして逃げたっちゅーのに）

動揺を隠すように、まやはおにぎりをかじった。