翌日。

午前5時に鳴った目覚まし時計を止めると、まやはベッドから起きあがった。

顔を洗うために洗面所に行くついでに狼谷がまだ起きていないことを確認すると、手早く支度を済ませた。

髪をバレッタでとめて、メイクを終えて、カバンの中に忘れ物がないかどうかの確認をすると、狼谷を起こさないように家を後にしたのだった。

早朝となるとまだ日も出ていなければ、店もそんなにも開いていない。

当然のことながら、電車もまだ走っていない。

まやは24時間営業のマクドナルドに足を踏み入れると、そこで朝食を済ませた。

食べ終えるとスマートフォンにダウンロードしたアプリゲームをしたり、持ってきた文庫本を読んだりと時間を潰した。

腕時計がいつもの時間を指差した時、まやはマクドナルドを後にした。

そこからバスと徒歩を乗り継いで、いつものように職場へと向かったのだった。