「潤、大事な人ってこの男か?」
覚悟を決めなきゃいけないのね。
眉間にシワを寄せた険しい顔の薺が、櫂琉から目を逸らさないで聞いてくる。
『う~ん、櫂琉も昔から大事だけど。そうじゃなくて…。』
はっきり言おうとしたら。
「うっわぁ!慈季そっくり!まんまじゃん。潤の要素まるでないって思ってたけど、ここまでとは。」
場を読め、弟よ…。
わざとか?
「は?」
ワケがわかってない二人に、櫂琉は抱いていた慈季の顔をこちらに向ける。
「…えっ。」
「なっ?そっくりだろ?で、ただのスレ違いか?それともいなくなって、惜しくなったのか?どちらにしろ、今の潤は一人じゃない。慈季を含めた潤をまるごと受けとめれないなら、今後一切近づくな。」
最初ヘラヘラしてたのに、急に真面目な顔して薺を見て返答を待ってる。
私は薺が何かを言う前に、言いたいことを言ってしまう。
『薺、責任とか感じなくていいのよ。私があなたから飽きられてると感じていたから、愛情も薄れてるのに責任だけでいてもらうわけにはいかないと思ったの。でも、この子は絶対産みたいと思ったから。だから…仕事を辞めて、あなたには一生言わないでいようと思ったの。だから、この子は私の子よ。あなたに責任はないわ。私にしかないの。須藤慈季なんだから。』
覚悟を決めなきゃいけないのね。
眉間にシワを寄せた険しい顔の薺が、櫂琉から目を逸らさないで聞いてくる。
『う~ん、櫂琉も昔から大事だけど。そうじゃなくて…。』
はっきり言おうとしたら。
「うっわぁ!慈季そっくり!まんまじゃん。潤の要素まるでないって思ってたけど、ここまでとは。」
場を読め、弟よ…。
わざとか?
「は?」
ワケがわかってない二人に、櫂琉は抱いていた慈季の顔をこちらに向ける。
「…えっ。」
「なっ?そっくりだろ?で、ただのスレ違いか?それともいなくなって、惜しくなったのか?どちらにしろ、今の潤は一人じゃない。慈季を含めた潤をまるごと受けとめれないなら、今後一切近づくな。」
最初ヘラヘラしてたのに、急に真面目な顔して薺を見て返答を待ってる。
私は薺が何かを言う前に、言いたいことを言ってしまう。
『薺、責任とか感じなくていいのよ。私があなたから飽きられてると感じていたから、愛情も薄れてるのに責任だけでいてもらうわけにはいかないと思ったの。でも、この子は絶対産みたいと思ったから。だから…仕事を辞めて、あなたには一生言わないでいようと思ったの。だから、この子は私の子よ。あなたに責任はないわ。私にしかないの。須藤慈季なんだから。』