2年後
それから私は体調を崩すことなく、高校を卒業し、大学に進んだ。今住んでいたところと遠いところへ引っ越した。でも先生のことは忘れられない、今頃蘭さんと…そんなことばっかり考えてる。でも、これから大学生になるんだ切り替えてやわなきゃな。
大学で友達になった若葉と、デパートで買い物をしている時、
「あ、香織ごめん、私トイレ」
「うん、行ってら」
でも若葉はなかなか戻ってこない。心配で様子を見に行くと、トイレの隅で若葉が震えてた。
「若葉!!!どうしたの、何があったの?」
「香織、、、怖かった」
私の服を掴んで来た若葉の手を見ると手が血だらけ
「若葉、これ何、どうしたの」
「トイレに入ってくるとき、男の人とぶつかって、…」
若葉はその男性に刃物を向けられたという。抵抗して怪我をしたんだそう
「…せない」
「香織?」
「許せない、若葉をこんなにした、わかば、その人の顔覚えてる?」
トイレから出た時、若葉は「あの人」と指差した。「香織ダメ」なんて言葉は聞こえず、私の体は動いてた。
私は香織の友達、暁若葉。ついさっき、知らない男に刃物で傷つけられて、今香りがその男に向かって行った、止めようとしても遅く、私の手からは血が止まらなかった。そんな時
「大丈夫ですか?血出てますよ」
1人の男性に声をかけられた。
「僕は医者です。外科医ではないですがその程度の傷であれば処置しますが」
なんと偶然
「あの、すいません」
その男はビクッとしてこちらを向いた、顔には血がついている。
私は一瞬で固まってしまった、どえらいことをしてしまったと。もしかしたら指名手配中の危険な人物なんじゃないかと。でも、そう思った時には遅かった。
その男の右手には若葉の手を傷つけたであろうナイフが、まさか、殺される。と思い体制を変え逃げようとしたがあまかった。
捕まってしまった。もう逃げられない、殺される
私は身動きが取れなかった。あまりの恐怖に、心臓の辺りの違和感なんて気付かなかった。
「離してください、」
そんな言葉通用しなかった。そのナイフは私の腹部めがけて……………………
と、危ない危ない、私はそんな弱い人間じゃーないんだよ。申し遅れましたが私、この体で合気道やってたの、まぁ、体調がいい時だけだけど。合気道の成果を出す時が来るなんて思っても見なかった。そんなことを言ってる暇ではない。もうナイフがすごここまできてるんだ
それから、私はどうやって男を倒したかは覚えていない。息を切らやばいと思った時には遅かった。
「ゴボッ、ゴホッ!ヒュー」
やばっ、
「香織!」
声をする方を見れば若葉と正義の味方警察が来てくれた。その男は予想的中指名手配犯だった。
「若葉、よかった、手当てしてもらえたんだ」
「うん、たまたまお医者さんがいてね」
お医者さんか、ここに榊先生がいたら…なんてね、
「そっか、ゴホッゴホッ、」
「大丈夫?今来てくれるから」
………誰が?
「大丈夫ですか」