私の一生をあなたに捧げます

失礼します、、こんにちは榊先生』

『こんにちは、香織ちゃん、久しぶりだね、大っきくなったんじゃない?忘れずに来たね』

『放課後になるまで忘れてましたけどね、それに一年も経ったら成長くらいしますよ』

あー、俺もなめられたもんだな、苦笑
『そっかそっか、玲から聞いてると思うけど、こないだの校内の内科検診で引っかかったみたいだね、苦しいとかない?』
引っかかったんだからそれなりに苦しいはずだよな。でも………………

『はい、大丈夫です。普通に昨日も今日も学校行ってましたよ』

え、じゃー、ほんとによくなったんだろうか、
『そっか、じゃー、音聞くから服めくって。
……………………』

ん?ちょっと喘息あるんだけどな、本人は気づいてないのか、
『ん、いいよ、んー、正常とは言えないなー、でも、気づいてないんだよね?体育とか、激しい運動しなけりゃ問題ないよ。
でもちょっとでもおかしいと思ったらすぐ来てね』


『はい、ありがとうございました』
この時の俺はバカだった、この時の香織ちゃんの異変に気づいていれば…
『ただいまー』
誰もいない家に入ってそう言った。寂しいなんて別におもわない。これが普通の生活だから。
『今日は早く寝よう』
ご飯を食べてお風呂に入り、寝ようとしてた…のに
♪〜♪……〜♪〜〜
奈々からのLINE。早く寝たいんだよーと思いつつ開く。
『え………(ため息)』
奈々からのLINEは明日からの中間テストのことだった。そう、病院のことは覚えてたのに、テストのことなんて頭になかったんだ。
じゃあ、今日も寝られないのかと思いながら奈々にLINEを返して机に向かった。最近は授業に参加できてるから、一通り勉強すれば正直楽勝……楽勝のはずなのになぜか頭が追いつかない。追いつかないというか、体のだるさで頭がいうことを聞かないのか。。。でも時間をかけて一応一通り終わった。よし寝ようと思って顔をあげれば、


『チュンチュン』

『ハハハー……………嘘でしょ、ねれなかった。。。』
まぁしょうがないかと思いながら学校に行く準備をする。そう言えば時間は…………は?8時こないだとまんま一緒じゃん、しかも今日からテスト。。よし、これは奈々の注意を無視して走るしかない、この時の私はこの後自分の体がどうなるかなんて考えてもみなかった。ただ、学校に遅れるということだけ

『はぁはぁはぁ、奈々おはよう』
助かったことに家から学校まではそこまで遠くないから少し走っても発作が起きることはない。『あ!バ『バカなのはわかったから』
何を言われるかなんてもうわかってるから先に言っておいた。
『あんた此の期に及んで、てか、こないだより息上がってるけど平気なの?』
『大丈夫だよ、ほらテスト始まっちゃう』
やっとおわった、弁当食べて今日は下校だ。よかった、この後授業なくて。正直……もう…

『香織、ご飯食べないの?自分で作ってんのにもったいよ、てか、うまそーー????』

『あ、じゃー、たべていいよ、奈々持ってきてないんでしょ、購買いくなら食べて。私食欲ないからいい、トイレ行ってくる』

正直きつい、保健室に行きたいのは山々だけど、病院送りにされそうだし、これで帰れるし、我慢だ
はぁー、休憩、一通り患者を診察したところで休憩をするためコーヒーを飲んでいた。もう3時半か。よしもう一踏ん張り行くか!今日は夜の7時には上がりだからそれまで頑張るか!!!
そこにPHSがなって

『榊先生!!!!!急患です!!』
『今行きます、患者の名前は?』
『相澤香織さん、先生の患者さんです!』
『え、わかりました、すぐにベッドの準備を!』
やっぱり無茶したのか、すぐに来いと言ったのに。でも今はそんなこと言ってるときじゃない。早く香織ちゃんの元に!