一年前。
心から愛した人がいた
私たちは高校2年生だった。
彼は優しくて何かと私の心配をしてくれる優しい人でした。
けど
-…バコッバコッ
«てめぇ、しんでくれや»
彼は変わってしまった。
優しかった彼はもう、いなかった
«ゆい、ごめんな…痛かったよな»
暴力が終わると前と同じように優しくしてくれる
私は彼がまた元に戻ってくれるのを待ち続けた
けれど彼はもう元に戻ることは無かった
それでも私は彼のことがまだ好きだった
周りに「やめなよ」って言われても好きだった
そんなある日、悲劇は起きた
彼が教師に暴力行為をしたのだ。
私は目の前で起きてることが理解出来なかった。
彼が退学するっていうのも実感沸かなかった。
ただ、涙が溢れて止まらなかったのは覚えてる。
元々彼は地方から来ていたから学校からいなくなるということはもう会えないということ。
私は走って彼の元へ駆け寄った。
「やだ、行かないでやめないでお願い」
泣きじゃくりながら言った
「ごめん……」
と、私の頭や頬を撫でた
私は彼の手を抱きしめて離そうとしなかった
すると彼は
「ゆい、じゃあな」
と言ってあっさり私の手を振りほどいて行ってしまった
翌日学校に行っても彼はいなかった
当たり前のようにいたあの人がいない。
辛くてたまらなかった
この出来事は、別れた今でも思い出すと胸が痛む