ふと、地面を覆い尽くす枯れ葉の上に、血の跡が点々と続いているのに気づいた。


これは誰の…
アキもどこか怪我をしていたのか?

眠っている訳ではなく、どこか大怪我をしていて、それが原因で意識を失くしているのか?

そんな…
それならすぐ病院に運ばなければ…。
生きていることに安堵していたが、もしかしたら、一刻を争うような容態だったのか?


慌ててポケットを探り、スマホを探す。

「バッグの中だ…店の椅子の上にそのまま…」

そう独り言を言ってから、我に返り失笑する。

…スマホ?
…病院?
…救急車を呼ぶ?…


ここがどこだかもわからないのに?
時空を超えているのに?
いったい何ができるっていうんだ…