「うちなあ、クロシロに話したいことがあって、来てんねん」


「何の話があって食いたい・・・じゃない、来たねん」

(いかん・・・こ、こ、言葉が、おかしい・・・魚の干物のせいか、それとも、こいつの喋り方のせいか)

「うちなあ、昨日、父さんと谷川へ釣りに来て、取り残されてしもてん。それでな谷の部落長の家に泊めてもろてん」


「その時にな、谷の部落と山の部落の関係を聞かされたんや」


「谷の部落と山の部落は関係が悪くて戦争状態や言うてたで」


「それはほんまか、クロシロ?」


その時、魚の干物に気を取られていたシロクロが、自分の名前を間違われているのに気がついて