でも、みるみるうちに笑顔が増えて私とは違うなって思っていた。
そんな村上ちゃんがこんなことを言ってくれるのは単純にうれしい…。

「先輩のように自分なりに堂々としていたら話しかけてもらえて、今のうちは先輩がいるからなんです。大げさに聞こえるかもしれないんですけど…、最初先輩を目にしたとき衝撃を受けてそれからずっとずっとうちの中で大きな、憧れの先輩なんです。」

『そうなんだ…。ありがとう、』

なんでこういうときこんな対応しかできないんだろうって自分を憎む。

すごく嬉しくて、久しぶりに人の温かみを感じた。
こんなことを思うとか私は怪人かなにかか…(笑)

「先輩とはあまりお話しできなかったけど、一回一回がすごく楽しかったです。本当に、今までお疲れさまでした!!」


『ありがとう。私も楽しかったよ。』



村上ちゃんは最後まで笑顔で私を見送ってくれた。
何回か振り向きそうになったけど柄じゃないからやめた。



吹奏楽部は由美ちゃんの印象が強いけど村上ちゃんとの特別な思い出ができた。