蓮の後を追い、アタシも部屋へ向かう。
蓮は慣れたようにアタシの部屋でくつろぎ、煙草を吸う。
アタシは蓮の隣に座り、煙草を一本貰った。
中学時代周りの影響で煙草を吸っていたけど、今は禁煙しているアタシ。
だけど蓮と一緒にいると、ついつい一緒に吸ってしまう。
部屋に広がるセブンスターの香り。アタシは煙草を吸っている蓮の横顔を見るのが好き。
フーッと煙を吐き、全部吸い終えた蓮はキュッと灰皿に煙草を押し付ける。
蓮は隣にいたアタシに、唇を重ねる。
そして、降り注ぐ甘い甘い長いキス。
アタシは、黙ってそれを受け入れる。
ベッドに押し倒されたアタシは、蓮に体を委ねた。
蓮の手が体に触れる。
強引だけど、優しくて繊細な蓮の手。
アタシはその動きひとつひとつに反応する。
「ンッ……」
蓮の優しい指使いに声が溢れる。
もっと、もっと、と、アタシの身体が蓮を求める。
そうして、アタシ達は身体を重ねた。
アタシ達は快楽に溺れ、そして、蓮は絶頂に達した。
終わると、すぐに背中を向けて寝る蓮。
アタシは、その姿をじっと見つめる。
「蓮、そろそろ起きなよ。アタシお風呂入ったりしたいし。」
「んー、もうこんな時間か。んじゃ俺帰るわ。また明日な。」
そう言って、さっさと部屋から出て行く蓮。
アタシ達が、こんな風に身体を重ねるのは初めてのことじゃなかった。