キーンコーンカーンコーン。



「うわー、やっと4時間目終わったあ〜。お腹すいたー!!」

「ホントに!早くお弁当たべよ!」


4時間の授業を終えて、アタシと里穂はいそいそとご飯を食べ始める用意をしていた。



ガラッ。




勢いよく教室の扉が開く。



「あ、蓮じゃん!お前何やってたんだよ!もー昼だし!」

「ウッス。寝坊したー。起きたら昼だし!超焦った!」

「おいおい!ちゃんと来いよな!ほら、飯食いに行くぞ!」


あっという間に拓海と蓮の周りにガヤガヤと男子達が集まり、賑やかに話をしている。




「蓮〜。おっはよ!今日放課後4人でカラオケ行かない?拓海が半額の券持ってんだって!」


里穂が大きな声で蓮を呼びかける。


「あー、わりい。今日約束あんだよね!」

「そっかー。なら仕方ないね!また今度いこーね!」

「おう!てかその卵焼き美味そう。ひと口ちょーだい。」

「ちょっとー!私が返事する前に食べてんじゃん!私の大好きなおかずなんだからね!」


里穂と蓮が楽しそうにじゃれあっている。


「あ、蓮おはよ。」


ふと目があって、アタシが挨拶をする。


「おう。てか、もー昼だけどな!」

「あ、そっか。ちゃんと来なきゃダメじゃん。」

「はいはい。じゃー俺らメシ食ってくるわ!」


そう言って、拓海や他の男子達と、教室を出ていった。



「もー、私の卵焼き〜。」

里穂がお弁当を見つめて拗ねていた。

「あはは、蓮細いのによく食べるもんね〜。」

アタシは笑いながら里穂を見つめる。



「ってかさ、真緒と蓮って仲良いけどさ、たまになんかよそよそしくない?なんか壁があるってゆーかさあ〜。」


私はびっくりする。


「そんな事ないよ?蓮気分屋だからたまに何考えてるか分かんないけどね〜。」

「あー、確かに!なんか猫って感じだよね〜。」

「そうそう!そんな感じ!」



そんな会話をしながら、アタシ達はお弁当を食べ続けた。