「...異世界人の保護者に、個人的に何らかの支払いをする義務というのはありませんが。」
「...仕方がないことなんだ。だから今回は気兼ねなく受け取ってくれたらいい。」
渡されたお金を拒むなんて、レイリーらしくもないと思ったけど、次の日、ブランはレイリーの顔を見た途端、開口一番そう口にした。
手に押し付けられたものを見て、キョトンとしてレイリーはブランを見上げた。
「さすがの僕でもこんなに貰えません。」
「気持ちの問題だ。一日ルカを借りればそれなりに仕事に損害が出るだろう?」
「まぁ....そうだけど。」
レイリーは、一応納得したのか、渡されたお金を自分の鞄にしまった。しかし、やはり疑問は残ったのか、ポロリと溢す。
「...そんなにルカさんとデートがしたいんだ。」