「街に行くっつーならよ、でかい狼が歩いてたら目立つだろう?」
「なるほどであります。」
「てめーも目立ってんだよ、ペンギン。形変えられねーのか。」
ペングウィンにアルトが一瞥やると、フルフルと頭を振った。アルトはハァとため息を漏らして、「買い物リストかせ。」と言い、私の返事を聞く前にメモを奪い取った。
「おめーはこのメモの二枚目を一人で買ってこい。」
「わ、私(わたくし)省けにするおつもりでありますか?」
「俺ァ、こいつのベビーシッターであって、おめえの面倒を見る気はねぇ。」
アルトが私をクイクイと親指で指しては、喚くペングウィンをさっさと置いて、街の方向に繰り出した。