レイリーからメモを預かって、ちょっとしたお買い物とやらに行くことになった。

アルトは案の定、いつも通りの遅刻。どこを見回しても図書館内には見当たらなかったが、中央の入り口を抜けるとすぐのところから、ヒョイと物陰から現れた。

「…遅い。」
「わり。」

生あくびをしながら、のっそのっそと歩みを進めるアルト。当然、悪いなどとは思ってもいなさそうだ。


「今日はみんなでお買い物であります。」
「あァ?マジか?」
「そうなの。レイリーに頼まれて。」

アルトは一瞬、「あのガキに?」とでも言うように、首を横に傾げた。そしてブワッと体を何かが包んだかと思うと…

「ア、アルト…!」
「おや、これは驚きであります!」


いつか一度だけ見た姿、人間の姿に変わった。