アルトが完全に出て行ったことを確認すると、何故だか頬がほんのり赤く染まったブランがこちらに振り向く。

「…オレは家に帰るけど、一人でも大丈夫かな?」
「うん。」
「ちゃんと鍵は閉めるんだよ。これは絶対約束。」
「うん。」
「じゃあ…」

ブランが小指をこちらに差し出す。これは…

「約束ね。」

言われるがまま、私も小指を差し出した。ブランのそれと触れて、交差した。



「ゆびきり…」




理由もわからず体が熱い。ただ指切りしただけなんだけど。