「それで君の賃貸料はタダにしてあげる。」
「ありがとう。」

レイリーはニコッと無邪気に笑った。


「今日は僕もついて行くから。」

レイリーは、背中に子供用の小さなリュックサックを背負った。


「な、何が入ってるの?物騒なものでも?」
「いや、全部年の為だよ。基本、連中は文句たれるだけで、攻撃は滅多にしてこないから。」

レイリーはニッコリ笑ったが、私は不安でたまらないまま、部屋を後にした。




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レイリーの後についていけば、徐々に景色が建物内から”外”へ変わっていくような気がした。

平らに舗装され、フカフカの絨毯が敷かれていた床は、徐々に破れていたんだ絨毯へと変わり、綺麗に壁紙で隠されたいた壁も、徐々にむき出しの土壁になる。床の凹凸は激しくなり、道も狭まりくねり始めていた。

それでもまだ一応ここは”館内”なのだろう、一メートルおきに質素なランプが配置され、荒く抉られた壁の凹みには年代不明の埃まみれの本が並んでいる。


さらに道が狭くなったところで、下へ続く階段があり、レイリーはその前で唐突に止まると、リュックの中から懐中電灯を取り出した。