「とりあえず解散だ。各自部屋に戻れ。」


厳しい口調で話したブランに、寛いでいたメンバーは渋々従う。

ブランはまだやることでもあるのか、こちらに一瞥もくれることなく部屋をさっさと出て行った。


ソファに沈み込んで動きたくなさそうなライアンの腕を、リアムが引っ張る。

「自分で起きろ。」
「ヤダ。」
「子供かお前は。」

いつものやり取りを始める二人を尻目に、私は俯いていた。

すると、顔のすぐ近くに影がのそっと近づき、誰かの気配を感じて顔を上げる。