オースティンは眉間に皺を寄せたリアムを見ては、その頬を人差し指でプニッと突っついた。
「リアムも。たまにはいいじゃん。」
「…女を連れ込みたいだけじゃないのか。」
そんな中、寝ていたと思ったアルトが片目を開いてこちらを見上げていた。
「アルト、起きてたの?」
「騒がしくて眠れねーんだよ。」
「アルトも一緒に来たらいいじゃない。」
半分その気になっていた私が言うと、アルトは呆れたように鼻を鳴らした。
「てめえは自分の立場が分かってんだろうな?」
「わ、わかってるけど!」
…私だって、ブランの仕事のこととか、この図書館のこととか色々知りたいし…。
「おとなしくしてろ。」
「えー!!」
私が声を上げると、仲間内の争いに集中していた討伐隊の三人がこちらに注目した。