「ちょっと何す...」
普段は何かと大人しめな私だが、その時ばかりは緊急事態で手と脚が同時に出たが、ザッカリーに両方ピタリと止められてしまう。
「...っ!!」
「...いいねぇ、そういうじゃじゃ馬なところ。」
「セクハラ!不法侵入!犯罪者!」
思いつく限りの罵りの言葉を浴びせてみるが、ノーダメージのようで余裕の笑みすら浮かべられる。
「...オレにこんな事されて、喜ばない女っていないのにね。...生意気なのも嫌いじゃない。」
「離せっ!」
身動いでみるが、ザッカリーの掴む力が強くてビクともしない。その時、ドサっと私のポケットから何かが落ちた。