なんだ・・・・見ただけで捨てたくなるようなこの文章は・・・・。
寒気がする。
大体、そういうの一目惚れっていうんでしょ?
なんで一目惚れってかかないんだ・・・・?
「って・・・・・」
手に持っている手紙を丸めて壁に向かって投げた。そして思いっきり言ってやった。
「なんでそんなに落ち着いていられるんだ私!!
絶対これ書いたの妄想変態ナルシストな男じゃん!!
そんなのに惚れられてんだよ?
大体、呼び捨てだし、タメだしっ!!!!
しかも!最後の名前っ『白馬の王子』ってなんだよ!!!」
少し叫んだせいで落ち着いた。
なんで・・・・なんで私が、好かれなきゃいけないの?
なんかいけないことした?
っていうか・・・・
「もしかして・・・・ストーカーするつもり?」
私がピンチならば助けに来るって・・・・つまり私をずっと見ていて
危ない! と思ったら登場するってこと?
=ストーカー
警察、警察に電話しよう!
そう思って電話のほうにズカズカと歩いていこうと思った。
けど、やめた。
――――――なんだか・・・・・。
その『白馬の王子』が手紙と一緒に置いていった赤い薔薇を見ていると自然と怒りや、イライラや悪寒が消えた。
そうだよ・・・・。あの薔薇には罪がない。
ただ、その『白馬の王子』に偶然買われた薔薇。
何も知らない薔薇。 なんだか私よりも可哀相になってきた。
なんでだろう・・・・どうしちゃったんだろう。
いつも、植物を人間みたいに考えたことがなかった。
そうだよ。
今、警察に電話しても「本当にストーカーなんですか?」とか「ちゃんと追われていると自覚したら言ってください」とか言われるだろう。
だったら、その『白馬の王子』とやらが現れるまで待ってやろうじゃないか!!
どうせだったら・・・・名乗る前に見つけよう。
そっちのほうが面白そう。
なぜか好奇心に駆け寄られた私。
いつもは絶対そんなことないのになぁー。
「絶っ対!!絶対に、名乗る前に見つけてやる!!」
赤い薔薇は静かに私のほうを見ていた。