そう、と興味無さげに言った。

「キミは昔、僕に言った。感情は色だと…。僕はキミの言っていることが全然分からなかったんだよ。そして今も分からないんだ。」

彼女は当たり前だとでも言うように、微笑む。

『あの日言った通り感情は色です。』

彼女は思う。

どうせ信じてくれない話を、どうしてしなければならないのか、と


彼は、そんな私の心を読み取ったかのように、言った。


「ガラじゃないけど、…信じる。話してよ。」

何かに興味を示す彼はとても珍しかった。

だからなのか、話そうと思ってしまった。