それでもどうにかなるって信じた。
最悪私も作るわけだしそれを分ければいいとまで考えてた。
土曜日、起きてから早速琴葉は慎重にマカロンを焼き始める。
「……………今までで一番上手くできたけど、ありりんみたいに上手じゃないから美味しくなさそう。」
確かに、昨日出来た悲惨なお菓子に比べたら何倍も上手。
味も問題ない。けど、確かに形が私のモノより歪になっていた。
「………………私の分を分けようか?」
琴葉の悲しそうな顔を見たらつい、甘やかすような言葉を掛けてしまう。
「いいの!私が作った物じゃないと、研への気持ちの入り方が違うでしょ?
それに、きっと研なら笑って食べてくれると思うんだ〜、本当はありりんみたいな綺麗なヤツを渡したかったけど
またバレンタインはあるし来年頑張る!」