全力で走り続けていた私の呼吸が苦しくなる。




何もなければ、私は走るのを止めて、この階段に倒れ込みたい。




だけど、今だけでいいから、私は全力でいたかった。




時間は巻き戻せないから、後悔なんてしたくない。




だから、私は……。




私たちが13階の階段の踊り場まで来ると、そこにはまるで機関銃のような大きな武器が転がっていた。




蒼太はそれに気づくと、その場に立ち止まり、汗を拭った。




そして蒼太は、少しの間、呼吸を整えると、私に話しかけてきた。