恐怖に怯えながら、私は楽しいことを想像してみようと思った。




そうだ、リアルな世界に帰ったら、癒し系グッズで溢れてる私の部屋でのんびりできる。




大好きなスマホのゲームもできるし、お父さんとお母さんにも会えるんだ。




もう少しだけ頑張れば、私にあの大切な日常が帰ってくる。




海斗や麻美や雄大や瑞穂は、どんなに望んでも、もうリアルな世界に帰れないんだよね。




私、みんなの分も頑張るね。




絶対に弱音を吐かないね。




だって、私にはまだ未来をつかむチャンスがあるから……。