ドリーム社の技術によって、まるで現実のような夢の世界がいくつも作り出された。




でもそれって、美紗さんからすれば、私たちのリアルと同じような新しい世界が次々と生み出されていくことに他ならない。




つまりドリーム社は、人間が手をつけてはいけない神の領域に手を出したことになる。




私はそんなドリーム社の傲慢な態度を許したくない。




本当の現実は、一つしかないから価値があるんだ。




偽物の現実は、いずれ人間に大きな失望をもたらすに違いない。




どうして自分は、今までずっと夢の世界に浸っていたのだろうって……。