「瑞穂、あったよ。

解毒剤があったよ!

やっぱりこの建物に、解毒剤があったよ!」




麻美は、ゾンビウイルス解毒剤と書かれている小さな瓶に入った青い液体を見つめて叫んだ。




麻美は、棚の中をからその小さな瓶を取り出し、瑞穂がいる方を振り返った。




でも、瑞穂は部屋の隅でうなだれたまま、顔を上げることもなかった。




麻美はそんな瑞穂に、笑顔で歩み寄り、瑞穂の顔をのぞき込んだ。