解毒剤倉庫、五階の廊下を埋め尽くすようにして、溢れかえるゾンビたちは、
私が放つ銃弾にも怯むことなく、私たちに迫っていた。




ボロボロの服を着て、体は腐り、肉はそげ落ち、体を揺らしながら近づいてくる死んだはずの生き物たち。




私はこのおぞましいゾンビたちを、一人で相手にすることを心に誓った。




「麻美、瑞穂。

五階に行ける階段は、南側にもある。

ゾンビたちは、私が引きつけるから、そのうちに南側の階段から五階に行って」




「凛子、本当にそれでいいの?

そんなこと危険だよ。

凛子に何かあっても、誰も凛子を救えないんだよ!」