〈 こんなとき、海斗ならどうするのかなぁ?

海斗はきっと、勝てないとわかっていても、ゾンビの群れと戦うのかなぁ?

蒼太だったら、何の根拠もなく、「大丈夫だよ」って言って、みんなを困らせるのかなぁ? 〉




ゾンビたちが迫ってくるなか、私は逃げるべきか立ち向かうべきかを迷っていた。




〈 もしも私が瑞穂だったら、こんな絶体絶命の状況でも、助けて欲しいって思うに違いない。

発症寸前の瑞穂は、私に助けを求めてる……。

私はそんな瑞穂を放っておけない。

私は戦う!

瑞穂を救えるのは、私しかいないから 〉




私はそう決断すると、ゾンビたちの前に立ちはだかり、機関銃を構えていた。