「ゾンビは倒したけど……」




そこで一度、言葉を区切って、私はまた話を続けた。




「今の乱射音をゾンビたちに聞かれたよ。

ゾンビたちは今の音で、私たちがここにいることに気づいてる。

だから、私たちは早く解毒剤を見つけて、この解毒剤倉庫から逃げなくちゃ」




私がそう言うと、私たちに緊張が走った。




「凛子の言うとおりね。

もう、モタモタしていられないね」




「凛子さん、私、早く解毒剤が欲しいです。

私、ものすごく頭が痛いし、吐き気がします。

でも、これって風邪じゃないですよね。

もっとヤバイ病気ですよね」