〈 瑞穂の体温が明らかに下がってる。

まだ発症はしていないけど、瑞穂は間違いなくウイルスに犯されているんだ。

早くしないと、瑞穂は手遅れになるよ…… 〉




「凛子さん、私、大丈夫そうですか?」




うつろな目を向けた瑞穂に私は言った。




「大丈夫に決まってるじゃん。

瑞穂には、私たちがついてる。

安心して。

私たちは仲間だから」




「凛子さん、ありがとうございます。

私、うれしいです。

凛子さんには、感謝です」




瑞穂は、具合が悪そうな様子で、弱々しくそう言った。




私は精一杯、不安と戦っている瑞穂を見てると、胸が苦しくて、辛かった。