機関銃の銃声が、ビルの中に響き渡った。




そのけたたましい音とともに、私が放った銃弾が、老婆のゾンビの頭に次々と命中していく。




腐った肉が飛び散り、辺りに悪臭が漂った。




そして、私が機関銃を撃つのを止めたとき、老婆のゾンビは前のめりに床に倒れた。




〈 やったわ…… 〉




私は床に倒れた老婆のゾンビを後味の悪い気持ちで見つめていた。




〈 もしかしたら、この醜い老婆のゾンビにも、ゾンビになる前の人生があったのかしら?

生きるって、いったいどういうことだろう?

動けること? 食べること?

でも、自分の意思を持てないなら、私は死んだ方がマシだわ 〉




「凛子、大丈夫か?」




けたたましい銃声を聞きつけて、私がいるところに蒼太が駆けつけてきた。




私は蒼太が心配そうな顔で私を見ているのを見ると、
ホッとして、力が抜けた。




私は肩の力を抜いて、ゆっくりと機関銃の銃口を下に向けた。