「由希っ。」

その声と共に、

黒斗が私に
抱きついて来た。


別に私は、
嫌ではないので、
抵抗はしなかった。


「ね、
 黒斗も
 一緒にご飯
 食べない?」

「ん…
 食べる。」

「あっ、
 黎氏も
 一緒なんだ。」

「……黎氏?」

黒斗はそう言うと、
私の後ろに居る
黎氏の方を見た。

黎氏は、
黒斗の方に

ニコッ

と笑っている。