私は、
フリーズしていた

体と意識を動かし、


質問に答える。


「えと…

 同室者の
 赤祇 由希です…。」


「そっか。

 俺は、

 澄佳 黎氏(スミヨシ レイシ)。

 これからよろしく、由希。」


そう言うと、
黎氏は、私に手を
差し出した。


「うん、よろしく。」


そう言うと、
私も、差し出された
手を握った。


…良かった。
黎氏すっごい
優しそう…


そんな事を
考えながら、

私はしばらく
その手を握っていた。