隣は、
予想通りに
309で、
その隣は
310だった。


「黒斗~、
 在ったよ!!」

「…ホント?」


黒斗は、
そう言うと、

私の方へと
向かって来た。


「…ホントだ」

「それじゃ、
 俺も1回
 部屋入るから、

 また後でね。」


“俺”
というのにも、

だんだん慣れてきて、

“私”
と言いかける事は無かった。

「ん…
 また後で…」


そう言うと、
黒斗は、309へと
入って行った。