「おい。」



先ほどの、
低い声が、
また聞こえてきた。


私は、
さっきの事もあり、
おそるおそる
声の主の方を見る。

「な、
 なんでしょうか…。」

「お前、名前は?」

「は?」


予想外の
質問に、

少しビックリする。

「名前は。」

「あっ、
 えっと…
 
 赤祇 由希…です。」